40年前の婚礼座布団10枚を敷布団2枚にリメイク
兵庫県のお客様から、「以前に仕立てた綿の敷布団の寝心地が良かったので、使わず押し入れに眠っている40年前の婚礼座布団を、敷布団に仕立て直しできませんか?」と、お問い合わせいただきました。
八端判座布団(59×63cm)10枚を、敷布団シングルロングサイズ2枚にリメイクのご依頼です。
打ち直し可能な綿かチェック
綿の打ち直しのご依頼を受けましたら、まずは打ち直し可能な綿かをチェックします。
綿と言っても色々な質があります。特に座布団の場合、質の落ちる綿を使用することが多いため、打ち直すことができない綿が多いです。
打ち直しが可能だと判断しても、綿を打つ機械「製綿機」に通すとうまくシート状の綿にならない場合もあるため、判断が難しい綿もあります。
<主に打ち直しができない綿>
- 油分の少ないパサパサした綿
- 繊維の短い綿
- 安価な綿
- くず綿、黒い綿
本来であれば座布団には下級品の綿が多いため、保温性・使い心地・へたり速度などの観点から、座布団から掛け布団や敷布団へのリメイクはおすすめしておりません。
この度のご依頼は、「使わずしまっている座布団がもったいない」「客用の敷布団で、毎日使う敷布団ではない」との事でしたので、お受けしたしました。
この度のお客様は、40年と長い年月の座布団でしたが、状態もよく質の良い綿100%の座布団綿でしたので、打ち直しをすることができました。
シート状になった座布団綿を生地に重ね敷布団に仕立てる
座布団の形をしていた綿を製綿機に通すと、シート状になります。この状態にすることを「綿の打ち直し」といいます。
シート状になった綿を、敷布団の形に縫い上げた生地にい入れます。
敷布団は人が寝る中央がへたりやすいので、中央に綿をたくさん重ね、かまぼこのような形になるようにします。
綿を生地に入れ、入れ口を縫い合わせ、「綴 (と)じ」をしていきます。
綴じは、生地と綿がズレないようにするために、綴じ糸で縫うことをいいます。
綴じ糸は通常の糸よりも太く、2~3本の糸がセットになっていますので、針に通すと4~6本の糸で綴じることになります。
当店では機械を使わず、職人が手で綴じていきます。
座布団の打ち直しは、まずお問い合わせを
使っていない座布団はあるけど何になるのか分からない、どうすればいいのか分からないなど、もったいなくて何かにリメイクしたいとお考えのときは、まず当店にお電話・メールにてお問い合わせください。
綿を拝見し、リメイクできる商品のご提案をいたします。
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