着物を八端判座布団にリメイク
兵庫県のお客様から、座布団が消耗したので仕立直しをしたいとご注文をいただきました。
ご持参いただいた座布団は八端版サイズ(約59×63cm)5枚で、綿100%の綿でした。
ほどよい硬さで座りやすい状態の綿でしたので、綿の打ち直しをせずに、消耗した生地を取り替えるお仕立てをご提案いたしました。
座布団綿はそのままで、生地を替えるだけ
座布団を仕立て直すということは、綿を打ち直ししないと出来ないと思っていらっしゃる方が多いと思います。
綿を打ち直すと、フワフワの綿に戻り、ふっくらした座布団ができますが、それが座りやすい座布団というわけではございません。
座布団はほどよくへたり、硬めの物が座りやすいです。
ですので、当店では座布団の状態を拝見し、お客様のご意向を踏まえ、座布団の綿を打ち直したほうがよいのか、生地を取り替えるだけのほうが良いのか、ご提案させていただいております。
着物をリメイク
お客様に生地をお選びいただいていたときに、着物を座布団にリメイクする方もいらっしゃいますと、お客様にお話しさせてただきましたら、大変興味を持っていただきました。
お母様の遺品の着物がたくさんあり、使うこともないので、処分しようかお悩みだったそうです。
後日、色々な種類の着物をほどいてご持参いただきました。
この度は、柄がきれいな、正絹と綿の着物でお仕立ていたしました。
着物の素材は様々で、座布団には、綿やウールなどしっかりした生地の着物がおすすめです。
正絹の生地は、消耗度合いによって破れやすいので、注意が必要となります。
着物を座布団の形に縫い合わせます
破れたり、穴が開いている部分を避けながら、柄もきれいに見えるように、着物を八端版座布団のサイズ(約59×63cm)に縫い合わせていきます。
消耗した生地を座布団から外し、縫い合わせた着物生地に綿をそのままの状態で入れ、綿が生地になじむように叩き、綴(と)じをし、仕立て完了です。
上品な座布団
出来上がった座布団は、どこにも販売されていない上品な座布団に仕上がりました。
ご来店ただいた他のお客様が、出来上がった座布団をご覧になられ、「きれいな座布団」「上品やね」「着物で座布団作るといいわね」と、目を輝かせておられました。
もちろん、ご注文いただいたお客様も出来上がった座布団を見て、とても気に入ってくださいました。
皆様も、処分を考えている着物や、押し入れに眠って使わない着物をリメイクして、寝心地の良い布団や、座りやすい座布団などお仕立てしませんか。
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